D4エンタープライズは2026年5月8日、『EGGコンソール ハイドライドII PC-8801』を2026年5月15日にSteam向けにリリース予定だと発表した。価格は日本国内で税込1,200円。ジャンルはアクションRPGである。
『ハイドライドII』は、T&E SOFTが1985年に発売したアクションRPG。神に選ばれた主人公が、邪悪な意識を封印するために戦う。前作から世界を広げ、魔法、会話、買い物、成長要素を取り込んだ作品として知られる。
PC-8801版をSteamで遊ぶ
本作では、FIRE、ICE、WAVE、JUMPといった魔法が登場する。さらに特徴的なのが「FORTH」と呼ばれるモラル要素だ。プレイヤーの行動がキャラクターの状態に関わる仕組みで、単純に敵を倒して強くなるだけではない緊張感を生む。
マップ規模は前作の約6倍とされ、会話やショップも加わった。いま遊ぶと粗さを感じる部分はあるはずだが、アクションRPGが「探索する世界」を広げていった時期の資料としても価値がある。GAMEXのファミコン・クロニクル 1983-1994を読んでいる人なら、同時代のPCゲーム側の流れとして見ておきたい一本だ。
シーンセレクトと資料表示も収録
EGGコンソール版には、8つのシーンを選べるシーンセレクト機能が用意される。最終ボスやエンディング付近も含まれるため、当時の難度や進行の重さに阻まれず、作品の要所を確認しやすい。
当時のマニュアルやパッケージを閲覧できる機能もある。復刻版として重要なのは、ゲームをただ起動できることだけではない。操作、説明書、パッケージ、時代の空気まで含めて保存されることで、一本の古典が資料としても読めるようになる。
復刻版としてありがたい導線
古いPCゲームは、当時の文脈を知っている人には懐かしいが、初めて触る人には序盤から迷いやすい。シーンセレクトが入る意味は大きい。クリアまで通して遊ぶ気力がなくても、印象的な場面や終盤の雰囲気を確認できるからだ。資料として見る人、当時を思い出したい人、実際に遊び切りたい人の距離を縮める機能になっている。
『ハイドライドII』は、家庭用ゲーム機のRPGが広く定着する前のPCアクションRPGとして、設計の違いを感じやすい。会話、ショップ、魔法、モラル要素が、現代の親切なUIとは異なる手触りで組まれている。そこに触れられること自体が、EGGコンソール版の価値だ。
PC-8801版の復刻は、単なる懐古ではなく、RPGがまだ形を探していた時代を確認する作業でもある。いまの親切な導線とは違う不自由さも含めて、当時のゲームデザインが見える。Steamで買える状態になることで、資料としての距離がぐっと近くなる。
