次世代PlayStationをめぐって、2027年や2028年という発売予想、携帯機の登場、メモリーやGPUの構成が語られてきた。しかし、そうした予想を一枚の製品仕様表にまとめても、公式発表の代わりにはならない。本稿で以前示した発売年やGDDR7などの構成も、確定した情報としては扱えない。
期待の根拠を考える際には、いま販売されている機器の技術と、将来の製品に実際に採用される仕様を分ける必要がある。研究の方向が公表されたことと、それを搭載した商品が特定の時期に発売されることには距離がある。
PSSRの進化は確認できる
PlayStationは2026年、PS5 Pro向けのPSSR更新を案内している。新しいアルゴリズムとニューラルネットワークはAMDとのProject Amethystに由来するものと説明されている。これはPS5 Proでの画質改善に関する具体的な情報である。
ただし、この発表から次世代機のCPU型番、メモリー容量、消費電力、価格まで導き出すことはできない。画質改善の技術が進むことと、各部品の構成が決まったことは別の段階にある。同じ技術的な方向を採っても、製品の価格やサイズによって設計は変わるだろう。
発売間隔だけでは次の年を決められない
家庭用ゲーム機は数年単位で世代を重ねてきたが、次の発売年を決める一定の周期が約束されているわけではない。ソフトの準備、部品の調達、既存機の利用状況など、製品化にはさまざまな条件が関わる。過去と同じ年数で新機種が出ると決めつければ、それらを見落とす。
予想年が複数の場所で繰り返されても、根拠が同じなら独立した確認が増えたことにはならない。具体的な数字で語られると確からしく見えるが、数字の細かさと情報の確かさは比例しない。
携帯対応という言葉にも幅がある
手元でゲームを遊ぶ方法には、機器の内部でゲームを動かす方式と、別の場所で描画した映像を受け取る方式がある。PlayStation Portalは後者にあたり、PS5のリモートプレイや対象ゲームのクラウドストリーミングに対応する。
Portalが存在することは、次世代機が携帯型になる証明ではない。自分に必要なのが、家の別室で遊ぶ手段なのか、回線がない場所でソフトを動かす機器なのかでも、選択は変わる。将来の製品を考えるときも、この違いを曖昧にしないほうがよい。
次世代への期待は、現行機で感じる不満を見直すきっかけになる。画質、静音性、ロード、持ち運び、価格。そのうち何を改善してほしいのかを考えることと、未発表の仕様を既定路線にすることは別だ。製品としての発売日・価格・仕様が示されるまでは、予想として距離を置いて読む必要がある。
2026年9月5日訂正:発売年と部品構成を有力な確定情報のように扱う表現を削除。公開済みのPSSR更新と将来の製品仕様を分けた。
