『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』がSwitch 2で発売され、美麗になったグラフィックと共に「絶望」も鮮明になって帰ってきた。
年末年始、家族や友人と集まって「ちょっと桃鉄でもやろうか」などと軽い気持ちで起動するのは自殺行為だ。なぜなら、今作のキングボンビーは、生ぬるい友情ごっこを粉砕する「家庭崩壊級」の凶悪さを秘めているからだ。
画面が紫色に染まった瞬間、積み上げた資産が塵となる。
本記事では、GAMEX攻略班が血の涙を流しながら検証した、新キングボンビーの凶悪な実態と、それを他人に押し付け生き残るための「極悪なすりつけテクニック」を徹底解説する。きれいごとは抜きだ。勝つか、破産するか。それだけである。
Switch 2版キングボンビーは「次元が違う」
まず認識すべきは、今回のキングボンビーが過去作とは比較にならないほど「殺意」が高いという点だ。Switch 2のマシンパワーを無駄に使い、ヌルヌル動く巨大な体躯でプレイヤーの精神を削ってくる。
1. 悪夢の「県内全物件破壊」
今作最大のトピックであり、最もプレイヤーを発狂させるのがこの悪行だ。
従来の「デストロイ号」も脅威だったが、今回は「止まったマスの県内にある物件をすべて破壊する」というとんでもない暴挙に出ることがある。
想像してほしい。苦労して独占した「東京都」や「大阪府」の物件が、たった1ターンで更地になる様を。
数百億円、数兆円の資産が一瞬で消し飛ぶ。もはや借金がどうこうのレベルではない。「積み上げた歴史」を消されるのだ。これがリアル喧嘩に発展せずになんとする。
2. 「サイコロの合計を当てろ!」の理不尽
地味に精神を削るのがこの新悪行だ。キングボンビーが振るサイコロの出目合計を予想させられるのだが、外せば当然、莫大な罰金やカード没収が待っている。
「運ゲーじゃないか」と叫びたくなるが、桃鉄とは本来そういう理不尽なゲームだ。これを笑って許せる聖人君子など、この世には存在しない。
3. 進化した「ボンビラス星」
おなじみのボンビラス星も健在だが、Switch 2版ではマップが立体的かつ広大になり、脱出難易度が体感で上がっている。
ここに入れられたが最後、外界で他のプレイヤーがぬくぬくと物件を買い漁るのを、指をくわえて見ていることしかできない。まさに監獄である。
慈悲無用! 貧乏神「なすりつけ」基本メソッド
キングボンビーの被害を避ける唯一にして最強の方法。それは「自分以外の誰かに貧乏神を押し付ける」ことだ。
ここに「かわいそう」などという感情を持ち込む余地はない。自分が助かるためには、親兄弟だろうが恋人だろうが、笑顔で貧乏神をプレゼントする。それが桃鉄の流儀だ。
1. 「目的地」より「他プレイヤー」を見ろ
初心者はとにかく目的地を目指してサイコロを振る。だが、上級者は違う。
「現在、誰が一番目的地から遠いか」そして「誰にならなすりつけ可能か」を常に計算している。
もし自分が貧乏神を連れているなら、目的地ゴールによる解除は「最終手段」だ。
最優先すべきは、近くにいる他プレイヤーと同じマスに止まる(または追い越す)こと。特急カードや新幹線カードなどの移動系カードは、ゴールするためではなく「なすりつけるため」に使うのが、修羅の常識である。
2. 「待ち伏せ」という名の嫌がらせ
相手が目的地に向かってくるルート上に、あえて居座る。
貧乏神を持った状態で、相手が通りそうな「交差点(分岐点)」や「ボトルネック(一本道)」で待ち伏せをするのだ。
相手は「進めばなすりつけられる」「止まれば目的地が遠のく」というジレンマに陥る。この心理的プレッシャーこそが、桃鉄の醍醐味である。
状況別:極悪回避テクニック
さらに一歩進んだ、状況別の回避・なすりつけテクニックを伝授する。
【ケース1】相手が「特急周遊カード」で逃げ回る場合
相手の機動力が高い場合、単純な鬼ごっこでは追いつけない。
ここで輝くのが「刀狩りカード」だ。まずは相手の移動系カードを奪う。あるいは「牛歩カード」や「冬眠カード」で足を止める。
動けなくなった相手に、ゆっくりと貧乏神をお届けする。このコンボが決まった時の快感(と相手の絶望顔)は、何物にも代えがたい。
【ケース2】自分が「銀河鉄道」に逃げる
地上でなすりつけ合いをしている下界の民を尻目に、「銀河鉄道カード」で高みの見物を決め込むのも有効だ。
ただし、銀河鉄道にいる間は貧乏神を他人に移すことができない(すれ違えない)点には注意が必要だ。自分が貧乏神を持っている状態で銀河鉄道に逃げても、自爆するだけである。あくまで「貧乏神を持っていない時」の安全地帯として活用しよう。
【ケース3】「あっちいけカード」の運用
運頼みではあるが、「あっちいけカード」は最後の命綱だ。
ただし、Switch版のAI(CPU)は絶妙なタイミングで失敗したり、あさっての方向に飛ばしたりする。過信は禁物だが、キングボンビーに変身する直前のターンなど、どうしようもない時は迷わず使え。
まとめ:友情より「資産」を守れ
『桃鉄2』の新キングボンビーは、これまでのシリーズで培った「まあ何とかなるだろう」という甘えを許さない。
「県内全物件破壊」を一度でも食らえば、そのゲームでの復帰は絶望的だ。だからこそ、手段を選んではいけない。
- ✅ カードは惜しまず使う。
- ✅ 相手の足を引っ張ることに全力を注ぐ。
- ✅ なすりつけたら、全力で距離を取る。
この3か条を徹底した者だけが、総資産ランキングの頂点に立つことができる。
さあ、コントローラーを握れ。そして隣に座る友人に、満面の笑みで貧乏神をなすりつけに行こうではないか。
