viviONは2026年5月8日、インディーゲームのパブリッシング事業に参入し、新たなゲームレーベル「viviON Lab」を始動すると発表した。Steam上にはパブリッシャーページも開設されている。
同社はDLsiteを中心にデジタルコンテンツ流通を手がけてきた企業だ。発表によると、DLsiteで流通しているゲーム形式の作品数は2026年4月時点で5万3000本以上。今回のレーベル立ち上げは、その流通基盤とユーザー接点をゲーム出版へ広げる動きと見ていい。
第1弾は『明月の娘』と『7 Days To Think About It』
viviON Labの最初のラインナップとして挙がっているのは、Egg Hatcherによる『明月の娘』と、silver978による『7 Days To Think About It』だ。『明月の娘』は『火山の娘』の開発元による新作として紹介されており、すでにSteamストアページが公開されている。
一方の『7 Days To Think About It』もSteamでページが開かれている。タイトルからは短期間の選択や思考を軸にした作品性が感じられるが、記事執筆時点でGAMEXが確認できる範囲では、詳細なゲーム内容はSteamページと発表情報の範囲に留まる。ここを空想で埋めず、今後の追加情報を待ちたい。
DLsite運営企業が持つ強み
インディーゲームの課題は、作品そのものの完成度だけでなく、見つけてもらう導線にもある。viviONは長年、デジタル作品の販売・検索・レコメンドに関わってきた企業であり、ゲームレーベル化によって宣伝、販売、翻訳、ユーザー接点までをどう設計するかが焦点になる。
国内インディーゲームはSteam展開が標準になりつつある一方で、埋もれやすさも増している。viviON Labが「売り場を持つ企業の出版レーベル」として機能すれば、作り手にとってもプレイヤーにとっても選択肢が増える。GAMEXのゲームニュースでも、今後のラインナップ拡充を追いたい。
日本発インディーの出口を増やせるか
国内のインディーゲームは、制作力のある小規模チームが増えた一方で、販売後の露出や海外展開で苦戦しやすい。パブリッシャーが入る意味は、宣伝費を出すことだけではない。ストア文言、PV、イベント出展、翻訳、発売時期の設計まで含めて、作品が見つかる状態を作ることにある。
viviON Labが面白いのは、DLsiteで蓄積してきた販売データとクリエイター接点を持つ点だ。Steam中心のレーベルとして動く場合でも、作品ごとの読者層や購入動機を細かく見られる可能性がある。第1弾の2作がどの地域、どのジャンルのプレイヤーに届くかは、レーベルの方向性を占う材料になる。
