「PlayStation6(プレステ6)」の発売日とスペックを海外リーク情報から徹底予想!ポータブル対応で“Switch対抗馬”となる可能性も

ソニーは現時点で次世代機を正式発表していないが、海外の公的資料やメディアのリークを突き合わせると、おぼろげながら輪郭が見えてくる。結論から言えば、発売は“早くても2027年末”、本命は“2028年ホリデー”。スペックはAMDの次世代CPU/GPUを中核に、帯域の太いGDDR7メモリと高効率化を軸にした「冷静な大型アップグレード」になりそうだ。さらに、ドッキングで据え置き級に化ける“ハンドヘルド案”が浮上し、Switch的な可搬体験をPS流に再解釈する青写真も語られている。本稿では、英語圏の一次情報と有力メディアの報道を基に、発売時期・想定スペック・体験の変貌・VRの行方まで、実現性の順に整理していく。

最短“2028年”説の根拠──公的文書が示した世代交代の目安

まず時期だ。海外の規制当局に提出された書類(米FTC関連の法廷資料)やそれを引用する複数の大手テック媒体では、次世代機の登場は「少なくとも2028年以降」が基本線と読める。PS5 Proの投入(2024年世代)をはさみつつ、6〜7年周期でホリデーに新世代を出すソニーの通例から逆算しても、2028年の説得力は高い。2027年末を推す声もあるが、後述するように不確定要素が多く、確度では2028年に分があると見るのが現実的だ。

“2027年末”観測の正体

一方で「2027年発売」を示唆するリークも散見される。根拠は、PS6(開発コード名が挙げられることもある)や新型ハンドヘルドの“初期仕様”に関するインフルエンサー発の情報だ。ただしこれらは、当人の過去実績や検証可能性に揺らぎがあり、一次資料としては扱いづらい。複数の海外メディアは紹介しつつも「未確認」「話半分」を明記している。編集判断としては、2027年は“可能性の範囲内”に置きつつ、基本シナリオは2028年に置くのが妥当だろう。

想定スペック──Zen 6世代×RDNA 5、GDDR7で“賢い大幅刷新”

ハードの方向性は「ピーク性能」よりも「電力効率とレイトレの底上げ」に軸足が移るはずだ。海外リークは、AMDの次世代CPU(Zen 6系)とRDNA 5世代GPUを統合したAPU構成、GDDR7メモリの採用、そしてPS5/PS5 Pro比でラスタライズ性能2〜3倍、レイトレはそれ以上──といった“効率が良く、帯域の太い設計”を繰り返し示唆している。演算ユニット数の単純増ではなく、アーキテクチャ改良+メモリ帯域拡張+AI補助(アップスケーリング)で、4K/60の常用化とレイトレ常時ONの世界を現実線に載せるイメージだ。

“ドッカブル・ハンドヘルド”は来るのか

ここ数か月でにわかに熱を帯びているのが「PS6世代で、ネイティブ実行できる携帯機(ドックで高クロック化)を同発または近接投入」という噂だ。Switchが切り拓いた“持ち運べる据え置き”への回答として、ソニーが再び携帯市場に本腰を入れるという見立てである。技術的には、TSMCの先端プロセスと可変クロック、スケーラブルな電力プロファイルを前提にすれば、携帯時は消費電力15W級でPS5の“半分弱”の描画力、ドック時に冷却と電力枠を広げて据え置き並みに迫る──といった構図は理屈としては描ける。もっとも、熱設計や価格、バッテリー持続、ゲームの最適化コストまで鑑みると、発売初期から“万能”を求めるのは酷だ。現実的なのは、まず据え置きPS6を軸に、少し遅れてハンドヘルド版(あるいは上位互換の新型ポータル)で追随する二段構えのシナリオ。ソニーはストリーミング特化のPlayStation Portalで既に“手のひらのPS体験”を種まき済みで、ここにネイティブ実行のピースが噂どおり加われば、PSエコシステムの接触時間は一気に伸びる。

ゲーム体験はどう変わる?──“速さ”“静かさ”“つながり”の三拍子

アーキ改良とGDDR7の帯域増は、画質だけでなく“速さ”に直結する。ゲームごとのシームレス切替や、スリープ復帰の瞬時化、マルチタスクの安定性はPS5以上に洗練されるはずだ。さらに、クラウド連携とポータブルの前提化で「自宅=据え置き、外出=携帯、出先=クラウド」といった三層ルーティングが定着する。AIはグラフィックスのアップスケーリングやフレーム補間だけでなく、アクセシビリティ支援(要約字幕、音声ナビ、難易度アシスト)にも浸透するだろう。結果として、ピーク性能より“静かさ”と“快適さ”の価値が相対的に上がるのではないか。

VR/ARの見取り図──PSVR2継承+“次の布石”

VRについては、PSVR2の継続サポートが大前提だ。PC接続用アダプターの公式対応によってPSVR2の生態系は広がり、デベロッパーの投資回収もしやすくなった。PS6はGPU余力とI/O改善で、PS5時代より高解像・高フレームのVRレンダリングを素で回せる。ソニー本体はクリエイター向けのスタンドアロンXR機を展開しており、マイクロOLEDや視線追跡、インサイドアウトのトラッキング技術を着々と磨いている。これらの知見はコンシューマVRにも滴下されるはずで、視線誘導型のフォビエーテッド・レンダリングや、MR的なパススルー表現の強化が“次のPS体験”を後押しする。

価格・モデル構成──499ドル級の“常識的レンジ”、デジタル版は継続か

価格は499ドル前後を示す観測が多い。昨今の半導体価格とエネルギー事情を踏まえれば、ハイエンド志向を保ちつつも“常識的レンジ”に収める必要がある。物理メディアの是非は地域性が強いが、デジタル・ディスクの二本立ては当面続く可能性が高い。ストレージは高速SSDの大容量化が既定路線で、4TB級がハイエンドに食い込む時代背景を考えると、初期からの拡張前提設計は欠かせない。

本命2028年、対抗2027年末。可搬体験は“二段構え”が濃厚

総合すると、PS6の発売ウィンドウは2028年ホリデーが最有力。早期シナリオとして2027年末の可能性は残るが、信頼しうる一次資料は“少なくとも2028年以降”と読むのが筋だ。スペックはZen 6×RDNA 5×GDDR7の効率志向で、4K/60とレイトレ常用の“現実解”を広範に実現。ポータブルはネイティブ実行のハンドヘルド(または強化版ポータル)で追随する“二段構え”が現実味を帯びる。VRはPSVR2継承を土台に、PS6の余力で快適性を底上げ──これが2025年時点での合理的な見取り図だと言えるのではないだろうか。

(GAMEX編集部)

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